どうしてMacアプリは×ボタンを押しても起動したままになるのか。疑問に思ったことはありませんか?
私もWindowsやLinuxベースのUbuntuから乗り換えたばかりのときに、慣れるのに苦労したことを覚えています。
ズバリ結論はこうです。
結論
- Windowsの×ボタンは「終了」に対してMacの×ボタンは「閉じる」を意味する。
- 起源は複数アプリを開けなかった時代の名残りだったが、あえて残して今にいたる。
そこで、今回はMac歴5年以上のたちばなが以下の内容を解説していきます。
本記事の内容
Macを使うななら知っておきたい内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください!
Windows/LinuxからMacへ乗り換えると感じる違和感
今でこそバリバリiMacを使ってますが、私のパソコンの歴史はWindowsから始まりました。
初めてのPCはWindows95が搭載されたNECのLAVIE(ラヴィ)。ホーム画面にやたらと使わないアプリが並んでたっけなぁ。
当時はたまにWordを使う程度で、インターネット通信もダイアルアップ接続と言って、使ったら使った分だけ請求されるものでしたので、今みたいにネットサーフィンとかできない時代でした。
そそ、ちょうど映画「ユーガットメール」の世界。
その後、あっという間に光回線が普及して基本料金もどんどん下がってくると、今度はパソコンの性能が問題になっていきました。
Windows搭載パソコンはすぐ壊れる。ひどいときは半年に3台潰したこともあります。で、壊れたパソコンにLinuxベースのUbuntuを入れたりしてなんとかしのいでましたが、それも限界がきてしまって。
んで、思い切って買ったのがiMac。
当時のMacパソコンって、値段が高いし、作図とかプログラミングとか技術者向けのパソコンというイメージが強かったのでまったく候補に入ってこなかったんですよね。
しかし、思い切って買ってみると…後悔の嵐でした。
「なんで、もっと早く買わなかったのか」ってね。
WindowsやLinuxからだと慣れるのに少し時間がかかりました。一番気持ち悪いと感じたのが、×ボタンを押してもウィンドウが閉じるだけで、アプリは終了しないというMac独特の挙動。
Macでアプリの×を押すとこうなります
×ボタンを押してもウィンドウが閉じるだけで、アプリは終了しないというMac独特の挙動とはなんのことなのか、Macに慣れると特に何の違和感もなくなってしまいますので、おさらいです。
例えばSafariを起動した場合。
左上の赤い×ボタンを押すと、ウィンドウは閉じられます。
しかしメニューバーをみると、Safariはまだ起動したままだということが分かります。
そして今、どのアプリが起動中かを確認するには、Dockをみます。グレーの○が表示されて入れば起動中です。
ちなみに赤い×ボタンを押すことで終了するアプリもあります。例えばこんなもの。
- 純正メモアプリ
- システム環境設定アプリ
- 純正リマインダーアプリ
- 純正連絡先アプリ などなど
ここでいう「純正」とは「Apple社製の」という意味です。
macOSでアプリを完全に終了する方法
では完全にアプリを終了するにはどうしたらいいのか、方法がいくつかあります。私がよく使っているのは以下の3つです。
- メニューバーから終了する方法
- Dockアイコンから終了する方法
- アプリケーションスイッチャーから終了する方法
詳しく解説します。
メニューバーからアプリを終了する方法
まずは一般的な方法から。
- メニューバーから「アプリ名」をクリックします。
- 一番下の「〇〇を終了」をクリックすればOK。
Dockアイコンからアプリを終了する方法
Dockからもできます。
- Dockのアイコンを右クリックします。
- 「終了」を選択します。
アプリケーションスイッチャーからアプリを終了する方法
この方法はMacならではの方法で、慣れるとすごく便利です。
基本、Commandキーは押したままです。
- 「command+Tab」を押してアプリケーションスイッチャーを起動します。
- 「command」を押したまま「Tab」を押して終了したいアプリを選択します。
- 「command」を押したまま「Q」を押せばOK。
ちなみになぜ「Q」かというと、quit(やめる)の「Q」だから。
なぜこんなことになっているの?
恐らく大半のかたが違和感に気づきながらも、「これがMacだから」と割り切っているんじゃないかと思います。私もそうでした。
しかし改めてその理由を調べてみると、こちらの記事に思わず「なるほど!」と思える理由が書いてありました。
これによると…。
初期のMacは今のように複数のアプリを開くことができず、基本的に1度にひとつのアプリしか使えませんでした。
そこで、×ボタンでアプリ自体を終了してしまうと、終了→起動を繰り返さないといけなくなるため、手間を省くという意味でも、×ボタンを押した後でもメニューバーに残しておいて、いつでも作業をできるようにしておこうとしたのが始まりだったみたいです。
つまりAppleにとって×ボタンは「閉じる」という意味であり、Windowsの「終了」と比べるとそもそもの概念が違うんです。
また、昔はメモリが少なくて複数のアプリ開きたくても開けなかったという事情もあったんだと思います。進化したのちもそのシステムを残したことは、ユーザーの使い勝手を重視した、Apple社ならではのことだったといえます。
まとめ
今回の内容をまとめます。
WindowsとMacでは×ボタンの概念が違います。
- Windowsの×ボタンは「終了」に対してMacの×ボタンは「閉じる」を意味する。
- そして起源は複数アプリを開けなかった時代の名残り。ただ、それをあえて残したことで、そのままAppleらしさになった。
ますます好きになったぜ、Mac!!
んーん少し違うな。私はMacを30年以上使っているが、やっとWin95が出てみんな騒いでいたころかな。たしかに初期のMacのメモリー問題はあるが、Macの思想はマルチタスクにあるのです。つまり、フォトショップで画像を処理しながら、イラストレーターにその画像を配置して印刷物を作ったりするとき、イラストレーター上でその画像をダブルクリックするとちゃんとフォトショップが即起動(終了させていないからね)して編集できる状態になるのですよ。Winで皆がよく使ういわゆるビジネス系のソフトと違って、画像系や音楽系のソフトは大きく重く、毎回終了させていたら起動に時間がかかるし、大変だよね、だからMacは閉じるを優先して、終了はいちいちコマンド+Qを押すのさ。WinのソフトではCtrl+Wでソフトは閉じるが、背景が残って邪魔だけど、Macはコマンド+Wでソフトは終了せずにデスクトップ(Macではファインダーという)からすっかり消えてしまうのですよ。最近の使い方でいえば、Webで調べものしてその文字やデータをワードへ張り付けるくらいのことを皆やるよね、Mac使いは20年も30年も前からこのマルチタスクを普通に行っていたんです。
コメントありがとうございます!
なるほど!Xボタンを押しても終了しないのは「マルチタスクに最適化されているから」ということなんですね。
貴重なご意見ありがとうございます!勉強になりました!
ちなみにこの思想はそのままIphoneに受け継がれていて、(完全なマルチタスクではないですが)アプリは一度使いうと、閉じても起動状態のままになり、次回の起動を容易にします。ちゃんと終了は別の方法がありますよね。メモリーの取り扱いに関してアップル社は公開していませんが、最近の技術では起動したままでも動作はまったく問題ありません。バッテリー寿命等気になる人はたまにまとめて終了させますよね。
コメントありがとうございます!
おっしゃる通り!Appleのマルチタスクは全デバイスに受け継がれています。
ファンとしては嬉しくなりますよね^^
Macは同じアプリの複数のファイルを開くのにアプリは1つだけ開いて、複数の窓が開いていたので、不要な窓は×で閉じたのですが、Windowsでは同じアプリがファイルの数だけ複数開いてしまいました。ファイルを1つ閉じるとアプリが1つ終了していたので、「閉じる」と「終了する」の区別はありませんでした。言ってみればMacの1つのアプリの複数のファイル達というのは、Chromeブラウザのタブの様な物で、閉じるボタンを押しても、タブは閉じますがブラウザが終了する訳ではないのと同じ事です。その挙動の方が自然だったので、次から次へとアプリが起動してしまうWindowsの挙動はすごく煩わしく感じた物でした。これはMacがアプリ毎にメモリの割当が設定出来た為で、アプリに対してユザーがメモリの割当が出来ないWindowsでは関係のない事だったのでしょう。