Netflixで大ヒット配信中の映画「THE GUILTY/ギルティ」。
コロナ禍で企画から撮影までが行われた本作では、制作に携わった人しか知らない裏話がありました。
監督が濃厚接触者になったことによって、出演者もスタッフもほぼ隔離された状態で、撮影は進められていたのです。
アメリカの人気トークショー「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」で主演兼プロデューサーのジェイク・ジレンホールが語った撮影現場の裏舞台を今日は取り上げます。
1.コロナ禍にスタートした企画
映画の企画がスタートしたのは、2020年の10月。ハリウッドのあるロサンゼルスもロックダウンの真っ只中でした。
当初は撮影スタッフやキャストの安全を考慮し、できるだけ短い期間で撮影を終わらせようとしていました。
「この映画は48時間で撮影可能だと監督には言ったんだ。物語はほとんど1つの場所で、1人のキャクターを中心に進んでいくからね。かかっても5日間ぐらいで撮影は終了するだろうと。この状況では、撮影期間が短ければ短いほど、スタッフの安全を守れるからね。」
「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」より
しかし、そこに予期せぬことが起きていたようです。
2.困難を極めた撮影現場
企画段階では48時間でも可能だと思われた撮影期間は、その後5日間の見込みでスタートするも結局11日間で終了。
当初の見込みよりも倍以上の時間がかかったのは、コロナ禍ならではのハプニングが現場を襲っていたためでした。
2-1.監督が濃厚接触者になり隔離することに
近親者に陽性反応が出てしまい、濃厚接触者になってしまったアントワン・フークア監督。機材を載せたバンを準備し、そこから撮影現場に指示を出す異例の事態になりました。
「モニターを搭載したバンを準備して、そのバンと撮影所をケーブルで繋ぎ、数ブロック先から指示を出して撮影を進めたんだ。撮影の合間には、撮影所の外壁にハシゴを掛けて、外にいる監督に大声で話しかけてたんだよ。」
「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」より
そのような状況下でもアントワン監督は愚痴ひとつこぼさず、むしろその状況を楽しんでいたのだとか。さすがですよね。
2-2.共演者は実際に電話口で演技
電話口からの音声のみとはいえ、鬼気迫る演技を披露した出演者たち。
実はあれ、別部屋で演技したものの音声だけを拾っていたのではなく、本当に出演者たちが電話口で演技していたのだそうです。
だからあんなにリアルだったんですね。
「監督は隔離しないといけない。イーサン・ホークやポール・ダノ、ピーター・サーズガードといった豪華出演陣も無駄にできない。そのままでは映画自体がご破産になる可能性があったから、Zoomで共演者と繋がり、ライブで演技して撮影したんだ。」
「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」より
電話のシーンを電話越しに撮影したのは、コロナ対策の一環だったようですが、そうしたことで映画に究極のリアリティが加わりました。
3.一連の舞台裏の様子をInstagramで公開
インタビュー内でも紹介された画像を含め、撮影現場の様子をジェイク・ジレンホールが後日Instagramで公開しています。
横ボタンで画像が切り替わります。
4.確かな信頼関係と工夫で乗り切った11日間
年単位での撮影期間も当たり前とする映画の世界で、11日間というのは驚異的な速さです。
コロナ禍の不便も乗り切り、偉業を打ち出しながらも満足のいく作品作りができたのは、スタッフや共演者との信頼関係があったからだとジェイクは語ります。
「現場でZoomでやりとりするなど、対面で行えない撮影なんてできるとは思ってなかったけど、アントワンとは親友だったから離れていてもお互い信頼できたんだ。」
「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」より
監督とプロデューサーがコロナ禍以前に築いていた信頼関係がったからこそ、ソーシャルディスタンスを保った現場でも撮影が進行できたんですね。
本作は2018年に公開されたデンマークの同名映画をリメイクしたもの。コロナの影響で特殊な手法で撮影されたことで、オリジナル作品にはなかったスパイスが加えられさらに味わ深い作品に生まれ変わっています。
追記:Netflixに舞台裏の特番が登場
ジェイク・ジレンホールが語る撮影の舞台裏動画が、Netflixからリリースされました。
本記事でご紹介したことに加え、ジェイク・ジレンホール自らが、ワンシーンを取り上げてその撮影の舞台裏を詳しく解説してくれています。
ジェイクファンはもちろんのこと、コロナ対策で苦労している方にとってもヒントになるかもしれません。
5.まとめ
コロナ禍ならではの悲劇に見舞われながらも、スタッフで一致団結して映画を届けてくれたことに深く感謝します。
では、本日はここまで。
See you soon!