iPhoneを売却または下取りに出す前に、やっておかないといけないことが4つあります。
- iPhoneのデータをバックアップする
- iCloudから直接またはリモートでサインアウトする
- SIMロックを解除する
- iPhoneを工場出荷時の状態(初期化)に戻す
これらをやっておけば、iPhone上からあなたの個人情報を確実に跡形もなく消すことができますので、次の使用者にあなたの情報が漏れることを防ぐことができます。
また、iPhoneをリサイクルショップに買い取ってもらったり、携帯ショップ等に下取りに出すのであれば、個人情報が完全に消された状態になっていないと引き取ってもらえませんので、iPhone上のすべての情報を消すというステップは非常に重要になってきます。
そこで今回はiPhoneを手放す前にやっておくべきこととして、iPhoneのデータバックアップから工場出荷時の状態に戻す方法と、バックアップしたデータの復元方法もあわせて解説していきます。
iPhoneのデータをバックアップする
iPhoneの情報を全て消してしまう前に、まずはご自身のパソコンまたはiCloudにデータのバックアップをとってください。
バックアップは古いiPhoneから新しいiPhoneへデータの全てを移動させるために用いる手段になりますので、非常に重要な作業です。
iCloudへバックアップする方法
基本的にiCloudバックアップは、iPhoneの設定アプリから簡単に行うことができますが、Wi-Fi環境がないとできませんので、ご注意ください。
- 設定アプリ
設定アプリを開き、一番上のアカウントをタップします。
- Apple ID
iCloudをタップします。
- iCloud
下までスクロールして「iCloudバックアップ」をタップします。
- バックアップ
iCloudバックアップをオンにして、「今すぐバックアップを作成」をタップします。
iCloudバックアップがオンになっており、Wi-Fi環境下にあれば自動的にデータがバックアップされている場合もあります。
すぐ下の「最後に作成されたバックアップ」という項目に直近の日時が入っていればバックアップは既に完了しているということになります。
iTunesを使ってパソコンにバックアップする方法
iTunesバックアップはパソコンが必要になりますが、この方法のほうが、iCloudバックアップより速くバックアップ・復元できるという利点はあります。
おすすめは両方行うことですが、状況に応じて使い分けましょう。
- iTunes
iTunesを開いたら、右上のメニュー「iTunes」から環境設定を選択するか、「⌘(コマンド)+,(コロン)」を押してデバイス環境設定画面を出します。
- デバイス環境設定
iPhoneのアイコンである「デバイス」をクリックして、「iPod、iPhone、およびiPadを自動的に同期しない」にチェックをいれて「OK」を押します。これでiTunesにiPhoneをケーブルで接続した際に、自動的に同期してしまうことを防げます。
- iPhoneを接続
iPhoneに画面ロックがかかっていると、解除するようメッセージが出ますので解除し、パソコンを信頼するをタップしましょう。
- パソコンがiPhoneを認識するまで待つ
パソコンにiPhoneを接続し、左上にiPhoneのアイコンがでるまで待って、出てきたらアイコンをタップします。
- パソコンにバックアップ
中央なかほどに「バックアップ」というセクションがありますので、「このコンピュータ」選択して、「今すぐバックアップ」をクリックします。
バックアップ中である旨のウィンドウがでたら、終わるまで待ちます。この際、iTunesを閉じたり、ケーブルを抜かないように気をつけてくださいね。
iCloudから直接またはリモートでサインアウトする
忘れがちですが、iPhoneを手放す際は必ずiCloudからサインアウトするようにしてください。
万が一忘れてしまった場合でも、iCloudからデバイスをリモートで消去することができます。
それぞれの方法を解説していきます。
iPhoneからiCloudサインアウトする方法
- 設定アプリ
設定アプリを開き、一番上のアカウントをタップします。
- Apple ID
一番下の「サインアウト」をタップします。
- 「iPhoneを探す」もサインアウト
iCloudをサインアウトすることは、「iPhoneを探す」もサインアウトすることになりますので、Appleアカウントのパスワードを入力して「アフにする」をタップしましょう。
- iPhoneにデータコピーを残さない
次にどのデータのコピーをiPhone上に残すのかという旨の確認画面になりますので、何もチェックせず白色のままで右上のサインアウトをタップしてください。
次にリモートでiPhoneのiCloudからサインアウトする方法です。
遠隔操作でiCloudからサインアウトする方法
iCloudからサインアウトするのを忘れても、リモートでサインアウトすることができますので、その方法をご紹介します。
- iCloud.com
iCloud.comへアクセスし、AppleアカウントのIDとパスワードを入力してサインインします。
- デバイスを選択
中央の「すべてのデバイス」から該当のデバイスを選びます。
- iPhoneを消去
3つのモードの中の「iPhoneを消去」を選択します。当然このモードを選ぶと、iPhoneのデータを全て消すことになりますので注意してくださいね。
消去が完了したら、デバイスをアカウントから削除して終わりになります。
SIMロックを解除する
キャリア(au、docomo、Softbank、Y!mobile、楽天モバイル)で端末を購入し、その端末の売却を考えているならSIMロック解除をしたうえで取引したほうが買取価格は上がりますので、SIMロック解除は必須といえます。
加えて、今あなたが持っているiPhoneがキャリアで購入したiPhoneだとすると、SIMロックの解除は購入者であるあなたにしか権限がありませんので、ロック解除は必ずしておきましょう。
SIMロック解除は、ショップでもできますが3,000円(税抜き)ほどの手数料がかかります。
WEBから行うと無料でできることが多いので、WEBからやっておきましょう。
iPhoneを工場出荷時の状態(初期化)に戻す
古いiPhoneを売却または譲渡する前に、データを全て消して設定も全て初期状態に戻しておく必要があります。
これを工場出荷状態に戻すと言います。つまり箱から出したばかりの状態に戻すということですね。
さきにも言ったように、この状態に戻っていないとそもそもお店は買い取ってくれませんが、知人に譲渡する場合でもしっかり消してから渡すようにしましょう。
- 設定アプリ
設定アプりから「一般」をタップします。
- 一般
一番下の「リセット」をタップします。※「システム終了」は電源をオフにするだけです。
- リセット
上から2番目の「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
- すべてのコンテンツと設定を消去
パスコードを入力してすべて消します。
これで売却、譲渡準備は完了になります。
【おまけ1】iPhoneはどこで売却するのがいいのか?
これ一番聞かれる質問なのですが、正直一番返答に困ります。
でも聞きたくなる気持ちもよく分かるんですよね。ネットで検索すると、星の数ほどショップはありますし、買取価格もそれほど変わりはありませんからね。
価格相場の変動や住んでいる地域によっても違いがありますので、ハッキリとここだとは言い切れませんが、私が売却時に選んでいるポイントをいくつかご紹介しようと思います。
ズバリ選んでいる基準で重きを置いているポイントは以下の2つです。
- 実店舗があるお店
- スマホを理解できる店
あまり聞いたことがないショップや、割賦中(分割が残っている状態)でもOKなんていうお店はやめておきましょう。
また、スマホの取り扱いがないのに買い取りだけしているお店もありますが、スマホの価値を見極める力がないのでかなり安く査定されてしまうこともあります。
下取りといえば、Apple社公式の買い取りサービスであるApple GiveBackもありますよね。現金ではなくAppleギフト券での買い取りですが、次回購入時に使えますし、なんと言ってもApple社公認なので安心感があります。
【おまけ2】新しいiPhoneの設定は?
新しいiPhoneになったら、データを戻すわけですが、冒頭でご説明したバックアップデータがすでにありますので、設定の準備はバッチリです。
バックアップから復元すれば、全ての設定、データ、購入したアプリなどもすべてiPhoneにうつすことができます。
OS11の新機能で、他のデバイスを近づけだけで設定が完了するクイックスタートなど方法が増えましたが、基本的な復元方法はiPhoneの故障時や異常時に役に立ちますので、必ず覚えておきましょう。
iCloudバックアップから復元する方法
そこでまずは基本的な復元方法の中でも、iCloudからの復元方法をご紹介します。
- iPhoneの電源を入れる
画面上の案内にしたがって進めていき、Wi-Fiネットワークの設定まで完了します。
- Appとデータ
4つほど項目が出てきますので、その中の「iCloudから復元」をタップします。
- iCloudサインイン
ここでAppleアカウントのIDとパスワードを入力してサインインします。
- バックアップを選択
最新のiPhoneのバックアップをタップします。
- パスワード入力
その後、Appleアカウントのパスワードや、メールや他のアカウントのパスワードの入力を求められますので、その都度入力していってください。
iTunesバックアップから復元する方法
次にiTunesを使ってパソコンにバックアップしたデータを、iPhoneに戻すいわゆるiTunesを使った復元方法を解説していきます。
- パソコンと接続 iPhoneの充電ケーブルを使ってパソコンと接続します。このとき、iTunesが自動で立ち上がらない場合は、iTunesを立ち上げます。
- コンピュータを信頼
iPhoneにロックがかかている場合は、パスコードを入力してロックを解除します。その後、コンピュータを信頼するかどうかのメッセージが出た場合は「信頼」をタップします。
- iTunesと同期
iTunesがiPhoneを認識すると、左上にiPhoneのアイコンが出てきますのでタップします。
- バックアップを復元
「バックアップを復元」をクリックすると、バックアップデータが出てきますので、一番新しいデータを選択します。
- パスワードを入力
iPhoneのバックアップデータを暗号化している場合は、バックアップ時に設定したパスワードを入力します。
- iPhoneをバックアップから復元中…
復元が終わるまでケーブルを抜かずにそのままにしておきます。その後iPhoneは電源オン・オフを繰り返して同期をはじめます。
同期も完了したら復元は完了になります。